みんな、一般人ですよ実は

風呂あがりなんですが、頭痛がする。
佐藤浩市主演「石つぶて」というWOWOW連続ドラマをながら見しながら書き始めた。
佐藤浩市、年をとったので白髪も増えたような半隠居みたいな役をやることが最近みかけるけど、意外とアツい演技もいけるぞ。

「僕は二次元オタク→アイドルヲタクになりどっちも楽しめてるが、それは誰でもそうなるとは限らない。むしろ、二次元オタクはアイドルを毛嫌いする傾向にある。
その事についてはなぜそうなるのかという推論があるので、また別の記事で書こう。」
と以前書いたが、予告通りそれを書く。

 オタク、日本語ラップヘッズのパンピー

といつつ3日経った。ここから再び書き出そう(今は11/8)

「オタク」と一般的に言えば「萌え〜!(死語)」な二次元(オタクっぽいマンガや深夜アニメ、そして女児向けアニメまで範囲に入る)人を指す。
ざっくばらんに言えば「なんかよくわからねえアニメやマンガが好きなモテなさそうな男」というパブリックイメージがパッと思い浮かぶだろう。
それは半分合っているが、半分間違ってもいる。
たとえ、コミケに行ったことがなくても、それどころか同人誌即売会やオフ会に行ったことはなくても(つまり、インターネット上で見受けられる『オタク的イニシエーション』を受けていなくても)、オタクぽいマンガやアニメが好きで「自分はオタクだ」という自己自認をしている人が今は若者に多い。それほどに「オタクのパンピー化」が進行した。

「俺、らき☆すたハルヒ観てるからオタクっすよww」という煽りコピペが昔あったが、それは何も不思議なことでもなんでもなくなっている。もう10年も前なのだ。10年そういうのを好きでいれば、オタクと自他共に言えるのではないか。
(煽りやdisりのために言ってるのではなく、本当に『らき☆すた』や『ハルヒ』がきっかけで深夜アニメにハマったのが、2006年辺りに思春期を過ごした人の特徴かもしれない。僕も含めて。今だったらそのキッカケになる作品はなんだろうか?)
ただ、このコピペで肝(きも)なのは「オタクは教えたがり(教養主義的)であるがゆえに、不勉強な昔の作品をdigらない初心者相手に『にわか』と叩くし、言われた側は『は? そんなんだったらにわかくらいでちょうどいいし』(実際そういうツイートを見た)という売り言葉に買い言葉でお互いの溝が深まるばかりである」という点にある。
もちろん、そう言われたのを鵜呑みにして相手が同じヴァイブスだと期待し、傷ついたり実は小馬鹿にされてた経験からくる恨みをオタク側が不寛容になることで晴らしてるというパターンもあるのだけど……。

服部昇大『日ポン語ラップの美ー子ちゃん』でも書いてあったが、
「まずは自分でディグる! ディグはHIPHOPの基本。王道に近道なんてないわ、どんなジャンルでもそれが本物に近づくための唯一の道よ!」
ということだし、今では「本物に好きだったらあれこれオススメして手助けするよりも自分で見つけていく骨のあるやつこそ残る。信用もできる」というスタンスで構えれば、お互いにストレスなくていいのではないかと思う。

「教えたがり」という名のマウンティングについては、このブログについて詳しくのっている。

文化系マウンティングへの対策 | にどね研究所

日本語ヘッズにせよ、二次元オタクにせよ、「勉強」が必要な趣味を選んだ者であることには間違いない。だからこそ、「不勉強」な者には不寛容なのだということがわかってくる。
また、「ハルヒ」「フリースタイルダンジョン」など、世間的認知やスマッシュヒットした番組や作品が出てくると、そういう「digる」といった不文律を知らない人が入ってくるため、不文律は有耶無耶になることが多い。相対的に「ハマりたて」の人がシーンに増えてくる。「ハマる」と人はそれを名乗りたくなる。
それは「オタク」「日本語ラップヘッズ」という属性の「パンピー化」にほかならない。