コミティアでDREAM WALK

 1年ぶりのブログ。
 今、コミティアが終わって、最寄り駅のスタバでこれを書いてる。でもきっと一日では書けないので、ほかの場所でも僕は書いている。
去年は色々あって書きたくないことがあったので、やっと書いてもいい(文書としてオンラインに残してもいいこと)が出てきたので書く。
酔ってるから、許してほしい。
 秋HUBで、ロングアイランドアイスティーピルスナーウルケル、ソルティードックと飲んだから酔ってるんだ。あそこは禁煙と喫煙席を対面で分離したから良い。

 金曜日はパイセンに勉強を教えてもらい、土曜日は試験後にゆあさんと合流して(コミティアに前日入りしてたから)鎌倉に行って鎌倉の大仏(KAMAKURA BUDDHA)や鎌倉観光、J.Sハンバーガーを食った。

(もろもろを中略。それについては別ブログを書くので)

 いい週末の休みだった。
 待ちに待った日曜日。5/12は令和初のコミティア。僕としてもコミティアは初めてだったし、高野先生が出るからぜひとも行きたいとは思っていたからだ(コミティアに参加した理由の6割である)
 お金がなくて(令和元年のTajyusaim Boyなのだ。困ったら支払いはリボ払い)、土曜日にブックオフで本とCDを売って軍資金を少なからず確保して、7:30に家を出れるように6:30に目覚ましをセットして寝た。
 9時に待ち合わせして、東京テレポート駅を下車してゆりかもめ青海駅に徒歩で向かうという算なのでいつもよりも(平日よりも)早く起きるように設定した。
人間、本気で遊びなら頑張れって誰かが言ってた(タモリか?)
 お金がなかったし、どうやら地図でみると目の前なのでりんかい線東京テレポート駅で降りる。横浜ー東京テレポート駅間560円。ゆりかもめ青海駅を降車駅にすると、横浜ー青海駅間は850円。たいして距離が変わらないのだとしたら、こっちのほうがお得だ!
 待ち合わせ場所の青海駅までは徒歩で3分もあればつくとのことなのでこれがベストだった。大井町からりんかい線に乗る、天王洲アイルお嬢様や国際展示場駅をすぎて、東京テレポート駅につく。
 人、人、人、人人、人人人!
 けっこう広いはずの改札にはキャリーケースをひいたサークル参加者らしい人たちで溢れかえっていた。本当に。ながーいエスカレーターに乗って出口Aを出ると、目の前にもサークル入場をまってわらわらと待つ人たちがいる! コミケとは違って(そもそもコミケでサークル入場は未経験だが)、朝方とはいえサークル入場時間にも規模的にいって余裕があるので、並んでるわけでもない暇をもて余した一般入場とこれから入るサークル入場者でごった返していたようにみえた。青海展示棟を訪れたツイートで「駅からすぐそこなだけが唯一の良さ」とあったが、「これは魅力的だろう!」と思った。見た目はクソデカプレハブ小屋でもそれはいいものだ。
 ゆあさんから到着のDMがきたので、急いで青海駅へと向かう。パレットタウンへ向かって歩く。ここにZeppTokyoがあるのか。あの観覧車の麓にあるらしい。(僕はZepp Tokyo DiverCityしか行ったことないオタク)
 営業前だからしかたないといえばしかたないが、パレットタウンはさみしいくらい人がいなかった。駅の改札口があるというのに。東京テレポート駅のあれをみてしまうと「閑古鳥が鳴いてるってやつだな」と思った。
 
f:id:HINAKICHI:20190530194026j:image


f:id:HINAKICHI:20190530194038j:image


f:id:HINAKICHI:20190530194048j:image


f:id:HINAKICHI:20190530194056j:image

 

 コミティア全体の感想を述べるなら「コミケよりもおれは楽しかった!」という一言。サークルで売り子(という暇つぶし要員)としてはいたけど、プラプラと周った結果がその一言に掌握する。
 Twitterでは「トイレがない、携帯電波が届かない、列が長蛇」と文句があったが……。
 ビックサイトと違い、トイレはいちいちホール外に出なくていいし、携帯の電波が届かないなんてディズニーランドしかり大人数がくるイベントでは繋がらないのは仕方ない。(コミケのキャリアWi-Fiが例外的なものだ)
 一般列?……それはサークル参加だったから知らない。でも一般列が過酷なのはどんなイベントでもそういうものだ。みんな大好きディズニーランドだってそうじゃないか。でもそれに対して文句を言う人は少ない。
 そして青海展示場でのコミケ開催においては4日間開催が予定されているので例年の3日間でコミケのような過剰な込み具合は緩和されるはずだ。オタクは否定から入るのがよくないとはよく言ったもんだ。


 12時までサークルの留守番をしてから、まずは高野雀先生のサークルchapter22へ。サインを『あたらしいひふ』にしてもらうために、朝急いで買ったサインペンを持っていく。
 高野先生の人となりそれとなく分かっていたが、とても派手な赤いスカジャンとベルボトムジーンズを履いていたのでバチバチに目立っていた。先生、あのスカジャン僕も欲しいですわ。ヤン女好きとは著書やTwitterのイラストに描いてあった(おやホロ、香椎かてぃを描いたりしていた)ので、本人もそういうファッションを着るのはとても好感が持てた。
 余談だが、打ち上げのとき「高野先生はカナミルちゃんやBADHOP、Fla$hBackSが好きだし、さんピン世代なのでとてもHIPHOPのバイブスが高いので信頼できる。バイブスが合う」とオタク語りしたら、「BADHOP好きなら、Tajyusaim Boyz好きじゃないんかな? BADHOPよりBADじゃん」と返されたのは面白かった。たしかに。
 新刊を買い物袋にいれて配布していた。なんてホスピタリティに溢れているんだ。並んでいると僕の番がきた。
「新刊ください」
「はい、ありがとうございますー200円になります」
「あー取り置きしてもらってたんだった」とそこでTwitterで取り置きしてもらったのを思い出す。取り置きしてもらうのも初めてだった。
「取り置きですね! ありがとうございますー」と売り子のお姉さんが答える。
「それでお願いします。あと…高野先生サインください」とサインペンを渡すと
「わぁーはい、いいですよ。あ、クレカの明細があるw」と笑う高野先生。
「名前お願いします、ひなきちです」
「ひなきちさん! あーどうも」
「新刊、表紙がパ音みたいでいいすよね」
「??」
「パソコン音楽クラブのジャケットみたいな」
「あーでもCMYKの色がキレイに出なかったんですよねぇー」
「本当、サイン貰えるとは嬉しいです。すごいですね。グラフィティみたいに名前書いて」
「一発で書けるってすごいよ」と売り子のお姉さんも驚いていた。
「いやいや、遊びで書いてたから」
「グラフィティやってたんですか?」と僕。
「大学のとき友だちと壁にスプレーで…」というような会話をして(おぼろげな記憶)
「ホント楽しいんで、コミティア楽しんでってくださいね!」と言ってもらえた。
 コミティア出身作家がそう言うのだ、コミティアに来たことを歓迎された気がした。


f:id:HINAKICHI:20190530194643j:image




 会場をあてもなく歩く。
 大きなプレハブ小屋という表現がピッタリな造りをしている。コンクリート打ちっぱなし、天井近くに排気口が並んでいるエアダクトは剥き出しのエアコンだ。トイレはA館B館共に二箇所あって、トイレマークをわかりやすく矢印が出ていた。A館だと、P列のサークル付近では牛タンと焼きそば、ペットボトルを売る車が止まっていた。ゆあさんから聞けばコミティアではそれが普通のことらしかった。その時点でコミケよりもQOLが高いなと思った。食べ物の値段が高いのはお祭り価格。でも気にはしない。みんなの財布の紐がゆるい日なのだ。それは売る側もわかっている。
コミケと違っておしゃれだな」という感想を強くした。まぁ、コミケ比なので全然世間的には普通なのだけど。…‥オタくさくないという意味だ。


f:id:HINAKICHI:20190530194137j:image


f:id:HINAKICHI:20190530194143j:image


f:id:HINAKICHI:20190530194151j:image

 

 だがB館の成人向けエリアだけは違った。コミティアにあるんだと驚いた。立花オミナ先生やFue先生のサークルがあったのはわかった。立花先生のサークルの新刊の積み具合はコミケに匹敵するくらい「壁」をつくっていた。今回は壁サーではなかったにもかかわらず。
「なんかさ、B館のあそこだけ、臭いというかコミケの匂いっていうか、独特の匂いするよね?」
 先にサークル周りをしてきたゆあさんと帰ってきた僕はこんな会話をした。
あーするよね!」と僕。
「あのとら(とらのあな)みたいな匂いなんだろう? 汗でもないし」
「わかった、ガマンして溜まった欲望の匂いだ」と思わず言ってしまう。
「加齢臭ってこと?w 違うでしょ」と話はここで終わったけど、コミケの匂い問題は根深い。夏も冬も関係なく、汗臭さとも違うあの匂いはなんだ……。
(友達のテツもそう言っていたので、これはみんな感じていることなのかもしれない)

 歩く人の邪魔にならないように壁によって、RHA MA750を耳につける。イヤーチップはコンプライに変えてあるから遮音性と音圧があがっている、はずだ。iPodTouchを操作して気分に合う曲を探そうとする。
 会場を見渡すとコミティアコミケよりも牧歌的な雰囲気があった。人々が我先にと早歩きになることもなく各々が買いたいモノ、あるいはこれから見つける「掘り出し物」を求めていた。コミケで目的のサークルを最短ルートで周ろうとする一般参加者の目が「狩人」であるならば、コミティアの一般参加者は「冒険者」なのかもしれなかった。捕らえることと発掘することは違う。どちらの喜びは等価でも、幸せな出会いをしたいなら、自分の知らないものを探るほかない。
 ところで、本屋で「これは…?」って本にオーラを感じた時あったがあれは一種の特殊能力だ。今はもうその能力なくなってるんだろうな。今はKindleにめっちゃお世話になってしまってる。マンガはまだいい。小説なんてもう買わなくなってしまった。自分の嗅覚を信じるよりも、インターネットレビューを参考にすることが多くなった。直感にしたがった成功(何度も読み返すオールタイムベストに出会うこと)/失敗(not for meな作品に触れること)をする経験が減ってしまった今となってはこういう即売会での出会いは貴重だ。
 最近はよくtofubeats制作 「THREE THE HARD WARE」をよく観ているので、パソコン音楽クラブを聴こうと思った。西山くん回を観てから、再び「DREAM WALK」を聴くことが増えた。
 ついさっき買った『逆光の彼女』の表紙を「パソコン音楽クラブみたいだ」と高野先生に伝えてからパ音耳(パソコン音楽クラブ耳)になっていた。聞くのはもちろん『inner blue』から、アルバムのループ再生。
インスト曲は気分をあげてくれ、自分だけのBGMになる。
「そこに映る その面影は
なんでもない景色を色付ける
耳に届く その音楽が
終わらない夜を僕にくれる」
 人は匂いや音、視覚と結びついて記憶は強化される。写真だけじゃ伝わらない思い出(写真には映らない美しさ)となって、僕の中に残る。
 たしか「こんなにいい曲だったら、熱海のリリイベ行っておけばよかったな」とその時思った。あの閉め切った部屋での大合唱のなかに自分もいたい。そう思ってももう遅い。
(来月に江ノ島でやるPLAYSETが、先行締め切ってたし一般も買えなかった。僕はそこでも後悔することになる)


本当はもっとこのブログで書きたかったけど、気力と時間の問題でひとまずここまで。
読んで面白かった本やサークル周りについてはまた今度の記事へゆずろう。(5/30)